ウシ学の本

 『ウシの動物学』*という本を図書館で借りました。b0057682_17424032.gif
第1章 究極の反芻獣──哺乳類のウシ・家畜のウシ
 1.1 ウシたちの肖像画
 1.2 大地の覇者
 1.3 ウシの絶滅
 1.4 家畜ウシの繁栄
 1.5 いまのウシの常識

第2章 生きるためのかたち──ウシの解剖学
 2.1 食べるためのかたち──舌・歯・顎
 2.2 逃げるためのかたち──眼・肢・角
 2.3 殖えるためのかたち──子宮・卵巣・乳腺

第3章 もう1つの生態系──ウシの胃
 3.1 反芻胃の構造
 3.2 微生物を食べる動物
 3.3 胃から腸管へ

第4章 家畜としての今昔──ウシの生涯
 4.1 品種—ウシたちの生きざま
 4.2 ミルクと食肉の工場──極限のウシたち
 4.3 品種を残す力・捨てる力
 4.4 病(やまい)──ウシたちの死にざま
 4.5 現代病──今のウシの生き恥

第5章 これからのウシ学──ウシを知りウシを飼う
 5.1 ウシと新しいサイエンス
 5.2 五大陸のウシたち
 5.3 神化史におけるウシの将来
 5.4 ウシからみた地球
 本文の目次を見ただけでも強烈に心を掴むものがあります。「ウシたちの生きざま」「ウシたちの死にざま」「今のウシの生き恥」「これからのウシ学」、そして「ウシからみた地球」!

 一見堅い学術書の体裁ですが、読み物としても大変面白く書かれていて、自然とひきこまれます。そこかしこに著者のウシへの熱い思いが込められ、一般的な研究論文とは異なるものです。
 果たして「あとがき」にこうありました。
…… 本書を手にするみなさんと,これからは「ウシ学」を楽しむ時間を,共に有することができると思う.大切な紙資源を消費して,ウシにまつわる“知識”を伝えるつもりは,私には端からない.私のねらいはただ1つ.本書の一字一句が,ウシを通して,獣医学・畜産学を担う若い人たちに,学問への熱い思いを引き起こすことである.……**
 著者の遠藤さんがもっとも読んでほしいと願う人たちに、私はあてはまりませんが、それでも知の悦びのようなものは感じられます。





*:遠藤秀紀『ウシの動物学』林良博/砂糖英明 編 アニマルサイエンス2 東京大学出版会 2001 (本体価格3,200円)
 アニマルサイエンスは全5巻のシリーズで、ほかに ウマ、イヌ、ブタ、ニワトリ が出ている。
**:遠藤秀紀 2001『ウシの動物学』林良博/佐藤英明 編 アニマルサイエンス 2 東京大学出版会:p170

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by YuyusInstitut | 2005-03-17 17:37
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