脳内シンポジウム
2019-12-08T09:23:42+09:00
YuyusInstitut
乳牛のかたちをした夢をみる
Excite Blog
チムリアンの歌
http://yuyusbuch.exblog.jp/29414705/
2019-06-11T19:28:00+09:00
2019-06-11T20:11:07+09:00
2019-05-10T21:00:00+09:00
YuyusInstitut
羊のいる風景
* * * * * * * * * * *
Nr. 102『ブルーベリーとクリームチーズ』
当のチムリアンはというと、退屈してとっくに眠り込んでいた。体を巻き込んでしっぽ(本人が思っているほどに立派ではない)の内側にうずめた、おなじみのベーグルパンスタイルである。
Νr.112『聖なるかな』
耳をすますと、チムリアンが高い声で歌っているのがわかった。淡く清らかな旋律が、きらめきながら光の帯をゆっくりとなぞっていく‥‥‥
しかし、それもすぐに断ち切られた。私がこっそり聴いているのに気づいた途端、彼女はぴたりと口を閉じてしまった。深い怒りをたたえたチムリアンの眼の中で、どす黒い炎が渦を巻いている。
Νr.127『羽毛の詰め合わせ』
日没までにはなんとか店に辿り着いた。しかし、肝心の林檎のムースは売り切れていた‥‥やむをえず木苺のババロアで間に合わせることにしたのだったが、やはり気に入らないようだ。チムリアンはババロアにちらりと目を向けると、首をわずかに傾け不思議そうにこちらを見た。
Nr.180『同心円の予感』
ふいに視線を感じて振り向くと、書架の棚の一角にチムリアンの眼が見えた。身をかわすまもなく、チムリアンが眼から発した光線が私の肩を射抜く。肩越しに壁を見やると、光線がそこに描いた2つの黄色い円の中には、羊歯の葉のような文様がくっきりと浮かんでいた。
Nr.193『麗しのお嬢さん』
あわてて「チムリアン!」と呼びかけると、間髪を入れずに鋭い平手打ちが飛んできた。またへまをやってしまった。とっさのことだったので、敬称をつけるのをつい忘れてしまったのだった。その敬称ときたら38文字もあって、私はいまだに暗記できないでいるが──もちろん、チムリアンに言い訳など通用しないのである。
Nr.247『スポンジ主義』
シナモンの壜は空っぽだった。蓋が脇に放置されているところをみると、またチムリアンが食べてしまったのにちがいない。私はためいきをついた。地下室にまだストックがあったはずだ。
シナモンの壜を手に戻ると、ドーナツが消えていた。──裏庭へ出る扉が少し開いている。
そっとのぞくと、柳の木の下で、ドーナツたちが輪になって跳躍していた。輪の真ん中あたりから、くるくると風向きを変えるような独特の旋律が流れ出る。それは次第に濃くなって……
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*Archiv*入り口
http://yuyusbuch.exblog.jp/1187535/
2019-05-10T21:01:00+09:00
2019-11-17T19:59:08+09:00
2004-11-27T17:43:06+09:00
YuyusInstitut
羊のいる風景
「羊のいる風景」のバックナンバーを公開しております。下記リンクよりお入り下さい。
(「羊のいる風景」とは?→“「羊のいる風景」のこと”)
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Nr.1-25 Nr.26-50 Nr.51-75 Nr.76-100
Nr.101-25 Nr.126-50 Nr.151-75 Nr.176-200
Nr.201-25 Nr.226-50 Nr.251-75 Nr.276-300
Nr.300-311
モーモー・ミニアチュール
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Muh Muh! Milka牛
http://yuyusbuch.exblog.jp/27975743/
2018-01-07T17:00:00+09:00
2018-01-07T17:05:19+09:00
2018-01-07T17:00:53+09:00
YuyusInstitut
ぬいぐるみ
ずっと欲しかった牛を手に入れてしまった…
Milkaチョコレートの牛さんです。体長17cmほどで、体を押すと“Muh Muh”と鳴く!
Simba社製で、販売されていたのはかなり前。当時、Milkaのオンラインショップではドイツ・オーストリア以外には発送しないという厳しさで、泣く泣く諦めたのでした。
これはドイツからオークションに出品されていたのですが、未開封の新品でした。ちゃんと鳴きます。
一回り小さいぬいぐるみとキーホルダータイプ(鳴かない)もあり、並べるとこんな感じ。
小さいけれど、首の下から胸にかけての皮のたるみなどの細かいところまで、シュタイフのMilka牛が丁寧にミニチュア化されています。かわいいです。
もう入手は無理かなと思っていたので、これはうれしい。
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KRUMBACH 牛
http://yuyusbuch.exblog.jp/27975686/
2018-01-07T16:39:00+09:00
2018-01-07T18:35:55+09:00
2018-01-07T16:39:51+09:00
YuyusInstitut
ぬいぐるみ
シュタイフの“Kuh 25 braun stehend”(立っている25cmの茶色い牛)。ドイツの飲料メーカーの販売促進キャンペーンのために作られた牛とのことで、「KRUMBACH」のロゴ入りのバンダナ風の飾りを首に巻いています。
キャンペーンは既に終了していて、ミネラルウォーターを規定の箱数購入の上、領収書を専用サイトにアップロードすると無料で牛をゲットできる!というものだったそうです。
キャンペーンは期間延長などしていたようで、あまり人気がなかったのかな…オークションサイトにドイツからの出品がちらほらあり、そのうちの1頭を購入しました。
タグによると素材はアクリルとポリエステルで、軽くてやわらかです。子供向けにも対応しているとのこと。
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Bertha牛
http://yuyusbuch.exblog.jp/27921615/
2018-01-01T14:04:00+09:00
2018-01-01T14:05:10+09:00
2018-01-01T14:04:15+09:00
YuyusInstitut
ぬいぐるみ
シュタイフの“Bertha Kuh”、体長32cmです。入手したのは1年以上前なのですが、記事にしていませんでした。
茶色一色の牛で、Milka Kuhらと同一の型紙で生地違いです。
この型の牛が情熱的に好きなのですが、おそらく今所有している5体でコンプリート。今後「いい牛」はなかなか見つからない予感です…(現在はデザイナーさんも違うと思われますし)
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子牛のKarl
http://yuyusbuch.exblog.jp/26992364/
2017-07-16T19:09:00+09:00
2019-12-08T09:23:42+09:00
2017-07-16T19:09:54+09:00
YuyusInstitut
牛
子牛のカール(Kalb Karl)。今年2017年発売のモヘアの子牛です。体長15cm。
「成長して強い雄牛になりたいと願うならば、幼いうちから自分の存在をアピールしなければなりません。小さなカール・カーフもそんな1人です。サイズは15センチと小さいながらも、太い首と大きく見開いた目で注意深く周りを観察する表情は大きな存在感を放っています。カールはシュタイフのクラシック・シリーズの新作です。上質なモヘア素材の毛皮には美しい模様が刻まれています。革製の毛皮には古くからあるカウベル(鈴)が付いています。あなたのコレクションに他のシュタイフ・アニマルがいても、カールはきっと仲良くやって行くはずです。あなたのコレクションに加わって、新しい仲間と出会えることをカールは待ち望んでいます。」
(シュタイフ社公式オンラインショップ)
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子牛のResi
http://yuyusbuch.exblog.jp/26990847/
2017-07-15T22:16:00+09:00
2017-07-15T22:16:09+09:00
2017-07-15T22:16:09+09:00
YuyusInstitut
ぬいぐるみ
子牛のResi(Resi Kalb)。体長16cm程度と小さく、かわいいです。
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小さいMilka牛
http://yuyusbuch.exblog.jp/26961960/
2017-07-01T18:31:00+09:00
2017-07-01T18:32:20+09:00
2017-07-01T18:31:52+09:00
YuyusInstitut
ぬいぐるみ
海外オークションの代行サイトを利用するようになり、ここしばらくで数頭増えました。
10年以上探してきて、ほぼ諦めていた牛が今や手元に。それも2頭!Steiff Milka Kuhの体長22cmタイプです。
以前から持っていた32cmタイプに比べかわいらしい感じ。
なぜ2頭もいるのかというと、ようやく入手した1頭めにやや難あり(左前脚が弱く不安定、タグがない)、気になっていたところに、新品未開封の同牛を見つけ、購入してしまったから。1頭めは手放すつもりだったのですが、届いた牛と比べてみたところ、表情・ポーズに微妙な違いがあって、どちらもかわいいのでもういいではないか、という話。
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Steiff Sylter Kuh
http://yuyusbuch.exblog.jp/18382726/
2012-06-02T13:28:05+09:00
2012-06-02T13:28:11+09:00
2012-06-02T13:28:11+09:00
YuyusInstitut
未分類
ドイツのリゾート地、Sylt島の牛さん。
1年半ほど前から探していたものです。最近になって企画元が通信販売を始めたのを知って、ドイツからの輸入代行サービスを利用して購入しました。
1999年に1500体限定で製造されたものとのこと。
だめもとで捜索をお願いしていたテディベア専門店に先日伺って、見つかった旨をお伝えしたところ、そんなに前のものが?本当に同一の物?というような反応でした。
そう言われてみると少々不安になったりもしましたが、大丈夫でした。見かけも製品番号も同一。間違いありません。タグも当時のデザインです。
初めて見かけたのは1年半ほど前、ドイツのインターネットオークションでした。島の観光プロモーション用に企画されたもののようですし、通常のルートで販売されていなかったのではと思います。(島内のおみやげ屋さん限定など)
同時期に製造されたMagda Kuh/Milka Kuhと同じ型の色違い。背面にも「SYLT」の文字があります。
輸入代行サービスは初めて利用。通販サイトで海外発送についての記載を見つけられず(もしかしたら普通に注文すればいいだけだったかも?)、ドイツ語でメールのやりとりなどになったら自信がないなという感じだったので、いわばすがるような気持ちで。
ドイツ国内販売元〜現地の代行業者までの送料、代行業者〜日本までの送料、通販代行手数料がかかっているはずですが、予想していたよりもかなり安価にすみました。ユーロ安も影響しているかもしれませんが、ともかくほっとしました。]]>
最新牛
http://yuyusbuch.exblog.jp/16411584/
2011-10-09T12:54:00+09:00
2011-10-09T12:46:05+09:00
2011-10-09T12:44:55+09:00
YuyusInstitut
ぬいぐるみ
シュタイフの白黒牛です。たぶんまだ定番商品として販売中。
顔のあたりがあまり好みでなく、購入まで結構迷いました。体長30cm(しっぽを含めず)。刈り込んだ芝生のようなモヘアがたまりません。
ところで、牛のぬいぐるみには、全体が牛柄の生地で作られているために、全身まんべんなく適当な白黒ぶちで済ませられているものがしばしばみられ、残念です。やはり、このように牛らしい模様であってほしい。“いいうし”の重要な要素だと思います。]]>
丑のうし
http://yuyusbuch.exblog.jp/16407765/
2011-10-08T15:21:00+09:00
2011-10-08T15:14:21+09:00
2011-10-08T15:11:10+09:00
YuyusInstitut
ぬいぐるみ
2009年に、干支にちなみ作られたシュタイフの牛さん。2009体の限定品で、私が持っている唯一の“白タグ”シュタイフです。当初は干支のシリーズ化を検討していたそうですが、以降は続いていない様子。
体長16cm(しっぽを含めず)。元々ははだかんぼうで、木製の台座に足が縫い留められていました。
のびのびさせてあげたくて、台座から外しました。首のリボンは紅茶店マリアージュ・フレールのスコーンについていたもの。よく似合いそうだったので、着せてみました。
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羊のいる風景 Nr.301-311
http://yuyusbuch.exblog.jp/16406659/
2011-10-08T09:04:00+09:00
2015-09-22T23:48:44+09:00
2011-10-08T08:54:41+09:00
YuyusInstitut
羊のいる風景
真新しい靴下は白い靴と明るいブルーのセーラーカラーシャツによく映えた。海に心寄せる装いは、ささやかな夏の楽しみでもある。
通りでふと足下に視線を感じた。気のせい?——いやそうではない。そして、確実に増殖してくるそれらが好意的なものではないこともすぐに知れる。侮蔑にみちた忍び笑いがひたひたと押し寄せ、まとわりつく。
とうとう一人が笑顔を全面に広げて掲げ、向かってくる。
「素敵な色の靴下ですね…!」
その瞳は深く艶のない闇をいっぱいにたたえていた。
Nr.302『特製最高級クリーム』
あそこだ。同じ白い服を着、左手には桃を一つ。みな急ぐともなくゆるやかに集まっていく。階段を上がり窓口で一人ずつ自分の桃を提出し、代わりに銀のプレートを受け取る。反対側の階段を降りてまたそれぞれ散っていくのだった。すべては整然、果実の芳香さえもただそっと辺りを包んでいるのみ。
私も、自分の桃にもう一度目をやると歩きはじめた。
Nr.303『縁取りコレクション』
「本日の入場条件:ピーナッツバターが好きな方」
おおそれはまさに私のことではないか。思わず小躍りしたいような衝動を抑制しつつ、列についた。
しかし、確固たるものと思われた私の入場権は、コーヒーに投入した綿菓子のごとくたちまちのうちに消失することになる。受付の男はなめらかに言った。「誠に失礼ながら、ピーナッツバターはあなたを好きではないようなのです」
Nr.304『焼き栗ロックンロール』
背後の気配に気づいたのは、坂に入ったときだ。一見ごくふつうの通行人を装い、何気ないふりをしつつ、がしかしひたひたと確実に——などということはなく、あからさまにはりついている。
私が立ち止まれば、追跡者も立ち止まる。ついにたまりかねてきっぱりと振り向けば、直線的な視線が一斉に降り注いだ。私の背後の列は、蛇行を繰り返しながら今や丘の下にまで達しており、さらにまだ伸びていく様子だった。
Nr.305『季節の楽しみ』
新しい厚地のコートに私の体はぴたりと——まるでこのコートのために誂えたかのごとくきれいに吸いついた。
ボタンをすべてはめ肩の力をぬくと、私の姿はほぼ球になる。‥‥素晴らしい!
雪がさらに厚みを増し上質なフェルトのようになったとき、私は扉を開け外へ出よう。そしてコートの丸みを利用し、まだ誰もふれていないまっさらな雪の表面に、半球の凹みをいくつも作るのだ。
Nr.306『艶消しの頃』
匂いについてはこの際もう問うまい。模様もまあ受け入れ不可能ともいえなくはない。けれど——問題は色だ。いくらなんでもこれはないだろう。ほら、通りすがりに目にする人がくしゃみを繰り返しているではないか?
Nr.307『光のテーブル』
彼が揚げるドーナツは妙に穴が大きい(ドーナツというよりはむしろドーナツの穴を揚げているともいえる)。
彼はひたすら集中し作業を続けており、ドーナツの穴につめるために彼があらかじめ作っておいたパパイヤクリームに小さなつきのわぐまがもぐりこんでいることにも、まったく気づいていないようなのだった。
Nr.308『探偵ルルミールの冒険』
一見して仕立ての良さそうなツイードのジャケットを着込み堂々と直立しているのは、先月の末に私の家のオーブンから逃げ出したハムであると私は確信する。
あの特徴的な焼き目、そして印象的な照り。むろんすっかり冷めているが、まちがいない。けれど、今の私にはどうすることもできないのだ。
諦めきれずその場に立ち尽くす私に、ハムは壇上からまっすぐに視線を向けた。——完全に私の負けだった。
Nr.309『紅茶の町』
最後にただ一つ残っていたのは、用途の知れない小さな玉だった。材質は不明であったが——革か木のようでもあり、また鉱物とも見える——やけにしっかりとした重さを備えている。
艶を増しながら日ごとに大きくなっていくそれに、私はまだ名前をつけられないままだ。
Nr.310『クリームになる』
こうして潜りこんでしまえば、嫌な色の音もざらついたつむじ風も、追いかけてはこない。
私はパンの皮に手をかけて生地を浮かせ、奥へ進む。いまだほのかに余熱をたたえるやわらかな深部へと。
Nr.311『きのこ風味に憧れて』
道はせわしなく蛇行しながら斜面を這い、森の濃い部分へと潜り込んでいる。その先は、おそらくあの古い回転木馬へとつながるのだ。馬たちは今日も全力疾走しているにちがいない。朝もやの中でたてがみをなびかせ、蔓草を振り払おうと懸命に。(1頭だけ混じっている白いキリンは、先頭なのか、それとも最後尾なのか?)
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あたらしいMagda Kuh
http://yuyusbuch.exblog.jp/9449347/
2008-09-07T11:07:00+09:00
2012-03-17T10:02:31+09:00
2008-09-07T11:08:12+09:00
YuyusInstitut
ぬいぐるみ
やはり買ってしまいました。ドイツ シュタイフ社の“Magda Kuh”です。2006年に登場したという、最新の牛さんです。これで、30cmクラスのシュタイフ牛が4頭になりました。
前からいる3頭*は、色柄は違っていても素材は同一、型紙もほとんど同一といってよいかと思われますが、このMagdaでは少し変更点がみられます。姿勢、体型、素材、首輪のデザインなどです。
姿勢については、左側にややひねっていた首が前面に向けられている点です。一般的なぬいぐるみとしてはより自然になったかもしれません。この変化により、体長の表示が32→34(cm)になりました。
体型の目立つ変更点は、背筋です。以前よりもより凹方向のカーブがゆるくなり、直線に近くなっています。
素材は、角と蹄だけは以前と同じですが、全身のモヘア地が粗く密生度の低いタイプに、頭頂部と尾の先がカールした毛になり、乳房が化学繊維(?)からウールフェルトに変更されました。
それから首輪。新たに購入する決め手になったところです。カウベルが最大幅3.8cm→5.8cmと大きくなり、表面に模様が入っています。革のベルト部分も幅広になって縁に浅くラインがつき、留め具に“Steiff”のロゴが入りました。ベルは、大きくなったためか、以前のタイプよりもカランカランとカウベルらしい良い音がします。
体型・姿勢については、以前のタイプの方が動きや優美さを感じられて好きですが、素材の変更で印象も異なるので、満足です。特に鼻・口元あたりがかわいくてたまりません。
*:・Milka Kuh
・Magda Kuh(1999版)
・Kuh]]>
羊のいる風景 Nr.276-300
http://yuyusbuch.exblog.jp/6958179/
2007-06-09T16:18:00+09:00
2008-01-13T02:47:34+09:00
2007-06-09T16:17:47+09:00
YuyusInstitut
羊のいる風景
残っているのは、ポットに入っている薄いコーヒーだけだった。それにしたところで1杯と2/7ほどしか残ってはいないし、すっかり冷めている。
「入れ直そうとしても駄目だよ。紫熊がコーヒー豆を全部食べてしまったからね。残念だけれど、そういうこと」
色のついていない声で彼が言った。
Nr.277『腹部の部屋』
これは傷ではないのだ、と彼は言った。そしてそれを示すため、実際に開けてみせてくれた。内側に取り付けられた小さい蝶番で開閉できる仕組みで、中はこじんまりとした書斎になっていた。壁は全面書架になっており、本がぎっしり詰まっている。背の高い革張りの肘掛け椅子は、よく使い込まれていて、いかにも座り心地が良さそうである。
Nr.278『軽い花』
互いにほとんど触れあいそうなほど木陰に密集している乳牛たちは、まったく親しくないというわけではないものの、会話が弾むほどの仲ではなかった。しかし、そこにある沈黙はむしろあたたかなもので、のびのびとやわらかく、午後2時の木陰を包んでいるのだった。
Nr.279『高級チョコレート』
くすんだ青色をしたその草は、つやもなく目立たない印象であったが、私にはわかっていた。その葉の中に極上の水がたくわえられているということを。
人気がなくなるのを待って、私はペーパーナイフ(骨つき肉をくわえて走る犬の姿が柄になっている)を取り出す。──ナイフの刃が草にふれるよりも、草が私の腕を掴んで締め上げる方が早かった。声を出す間もなく、あっさりと口も塞がれてしまった。
Nr.280『あなたの小宇宙』
作り始めるまでは、根拠なき絶対の自信をもって計画していたのであるが──実際に作業が開始してみると、微細なずれやねじれがあちこちに生じ、その場しのぎの間に合わせが混入し、裏返しになったままでもはや手の施しようもない状態のものが割り込みだし……といったぐあいに、状態は悪くなる一方なのだった。
私はせめて呼吸を整えていようと努めるが、時にはそれさえも思うようにいかない。今日に至っては、注文したコーヒーのお代わりさえ忘れ去られたままのようだ。
Nr.281『やわらかい実験室』
すなわち、原材料にミロリウムがわずかでも含まれていれば、液体の色は無色透明から透き通ったブルーに変化する。含まれていなければ、何も変化は起こらない。
一同は息を詰めて試験管を見つめている。滴が落とされると、中の液体の色彩が揺らいだ(注17)。──赤。ルビーのようにあざやかな。
Nr.282『集中豪雨』
私の真上だけがやけに爽やかに晴れ上がっているのは、最新流行の呪いか何かに由来するのだろうか。ただひとしずくのしぶきさえも私には近寄ろうとせず、私の周囲はスポットライトのように丸く照らされているのだった。周囲の人々は、羨望というよりは嫉妬と憎しみに満ち満ちた、黒光りする鋭い視線を私に突き刺してくる。
……雨は、なおいっそう激しさを増していくばかりだ。
Nr.283『ロールケーキ劇場』
組み立てるのは、さほど難しい作業ではない。問題はその次の着色なのだった。色の調整が適当でないと、ずっと後になって──そう、最終の行程において、致命的な破綻を生じることになる。
そのため、着色作業にあたっては、誰でも多かれ少なかれ緊張を感じるものだが、とりわけ繊細な彼であってみれば、なおさらのことだろう。
私は、震える手で刷毛をつまんでいる彼の反対側の手に高級干しいちじくを一つ握らせてから、一瞬だけ微笑んでみせた。
Nr.284『なめらかな数字』
ようやく最後の一つを磨き上げて並べると、りんごたちはゆっくりと深呼吸をし、それから静かに浮き上がった。
りんごたちは一列になって、ゆったりと蛇行しながら西をめざす。夕暮れの薄桃色の光を贅沢なくらいに浴びて。
Nr.285『瓶詰コレクター』
クフルさんの作るスープは、とてもおいしい。
スプーンでくるりとすくって喉に流し込むと、さまざまな香草の風味が幾重にも複雑に折り重なって体にしみ込んでいき、凝り固まっていた疲労がふっと緩むように思える。
中に入っているのは色とりどりの豆で、どれも見たことのない珍しい形をしているのだった。
Nr.286『眠い日』
というのもそもそも彼が危険を知りながらあえて消しゴムの中に隠して持ち込んだ毛艶の良いつきのわぐまはしかしその傲慢と粗暴が丸出しでほら見るがいい奴は今やテーブルを我がもの顔で歩き回りしまいには皆が心から楽しみにしていたさくらんぼのケーキをむしゃむしゃと
──そこで彼が遮って、透明な声でまっすぐに言った。
「つまり、私は今日ケーキを食べることができない。そういうことなのですね?」
Nr.287『パン屑書簡』
直視しようとするまいと奴に見舞われることはいずれ避けようがないのだから、あれこれ悩んだところで無駄なこと、というのが彼の言い分である。しかしそう言いながら、この話題を持ち出すのはいつでも当の彼自身だったのだし、彼が以前からこっそりと逃亡の準備をしているということを、私は知っている。
彼はビスケットが湿ってしまうのを恐れているのだろう。パラフィン紙で慎重にくるんでからアルミホイルで包む作業を、なにげない風にして毎日少しずつ進めていた。
Nr.288『毛糸玉幻想』
そう、彼はたとえば毛皮を裏返しに着ていても気にしない──より暖かいのであえてそうしているのだと本人は力強く主張するが、仮にそれが本当であるというならば、どうしていつもは裏返しにしていないのだろう──ような種類の羊である。
Nr.289『冬のページ』
指示されたとおり屋台に立ち寄った。メニューには載っていない、揚げパンを2つ注文する。1つではだめだし、3つならなおのこといけない。
しばらくして、紙にくるまれた出来たての揚げパンが2つ手渡された。皮の外側でしゅうしゅうぱちぱちと油のはぜる音が両手からも伝わってくる。
本当にこの中に?しかし、試しにかじって火傷をしてみるまでもないのをすぐ知る。──左の揚げパンから小さなつきのわぐまが皮をめくり上げて顔を出し、にやりと笑ったのが確かに見えた。
Nr.290『11番目にお気に入り』
そう、それはちょうど、バウムクーヘンの生地層を一枚ずつ慎重にはがしていく作業にも似ていたかもしれない。データが示しているのもつまりそのようなことなのだろう。
そんなことを私が思っていると、彼はテーブルを立って両手で星空を捧げ持ち、そのままそこで涙をぽとぽととこぼしはじめた。
彼の重たい涙の粒は、木製のテーブル板に食い込んで、丸いいくぼみをいくつも作った。
Nr.291『バターの記憶』
彼が皿に載せて運んできたのは、私の嫌いな濃い緑色をしたチーズだった。しかも少し古くなっているのらしい。この種のチーズ独特の匂いはさらにいやらしく増強しており、私の鼻腔からたちまち喉へ入り込み、胃を内側から侵蝕しはじめた。
──とそこまでタイプしたところで、ノックの音がした。聞こえないふりをする私に構うことなくドアが開く。
振り返らなくてもわかる、はみ出しそうなくらいの笑顔を顔にのせ、ノーノが立っている。そう、チーズの皿のワゴンを脇に。
Nr.292『点在の感覚』
パン生地が逃げ出したのは、ほんの一瞬目を離した隙のことだった。──発酵させすぎてしまったのだろうか?あるいは、私がペカンナッツをくるみで代用したことが不満であったのかもしれない。
裏口の戸が少し開いていて、その隙間から夕刻の薄紫色の空気がこぼれてくる。
あのパン生地は、もう町の境までたどり着いただろうか。それとも、木苺の茂みの中にでも身を潜めているのか。
──夜が、近づいてくる。
Nr.293『青の情景』
これらのガラス玉には、色ごとに固有の分類番号がふられている。私たちは該当する番号の玉を探し、リストの順番どおりにフラスコの口に落としていSく。P653, Zd177, Qrr005, D919, ...
私たちはそれぞれ集中して慎重に仕事を進める。部屋は、ガラス玉がたてる透き通った音のさざ波でいっぱいになっていく。
Nr.294『点線の箱』
そろそろ煮えているはずなのだが、どこか奇妙な様子だ。わきあがる不安を押し殺して息を止め、そっと鍋のふたを取る。
──やはり。中は闇をたたえた底知れない穴である。長い時間火にかけていたというのに鍋は冷えきっていて、静かに何かを思い出そうとしている風にも見えた。
Nr.295『暴走マッシュルーム』
本当のところ、色など何色でも構わなかった。私に課せられた役割はただ店員の注意をこちらに向け、いくらかの時間稼ぎをすることだけなのだから。
店員が、退屈したうさぎのような表情で箱のふたをとる。新色は苦味をふくんだざくろの赤だった。そのつややかな深みに、私は無意識にひきつけられていた。遠くからサイレンの群れが近づきつつあるのを、聞くともなしに聞きながら。
Nr.296『明日の輪郭線』
好物の西瓜ガムを購入しようとしたとき、包みの角が一ヶ所つぶれているのにマルレムは気づく。
角がつぶれていたからといって中のガム自体にさほどの影響はなく、また何者かがマルレムの日曜日を損ねるために故意に生じせしめたというわけでもないとはわかっていたが、それでもマルレムは傷つけられた気持ちになる。よく晴れた日曜日の午前中、マルレムはしばしばこんな風に繊細になることがあった。
Nr.297『呪いのキャラメル』
状態はあまりよいとはいえない。コート、ジャケット、本、レコード、革靴──そんなものがそれぞれ積み上がり、不安定な形状の塚をいくつも形成していた。「何をいくら買ってもきりがない」と彼はしばしばこぼすが、あたりまえである(と言おうとするそばから彼は爪先立ちになり、脱いだコートをまた一着山の頂点に重ねようとしている)。
けれどこの混沌のなかにおいても、彼の相棒である飴色をした年代物のグランドピアノだけは塵一つ寄せつけずに艶をおび、しっかりとした立ち姿を保っていた。
Nr.298『ホノルル』
私はゼラチンのオムレツを頼み、カポワはアボカドのグラタンを選んだ。──カポワは、連れと同じものを頼むことを決してしない。それが彼の流儀なのである。
テーブルに湯気立つオムレツがやってきた。私が注文を示した際の彼の左眉のわずかな運動から、彼が本当はこのオムレツを食べようと強く思っていたということを私は知っているが、彼の自尊心に配慮し、それに気づいていないふりをする。それが、私の流儀なのだ。
Nr.299『どうせとけてしまう』
こうして糸を巻くのもこれで最後になるということを、私はそっと自分の頭のテーブルに横たえた。最後にして最高の糸玉を持つ右の掌に意識を集め、この存在感をどうにかして記憶しておこうと試みる。温度、重さ、匂い、表面の触感、いやそんなものではなくて。
Nr.300『表面張力』
「つまりは苺の断面と同じようなものですね」
苺の断面?ロロイムの口にすることはしばしば不明瞭な要素に包まれている。たとえばこの場合、断面とは苺のへたに対して垂直に切断した場合に生じるものについてなのか、それとも水平に切断した場合を前提としているのか。……
私は黙したままガラス鉢に盛られた苺に手をのばし、大粒の一個を取って口に放り込む。彼は何か言いたい様子だったが、私は気になどしない。]]>
てのひらサイズ牛
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2006-06-10T22:46:00+09:00
2012-03-17T03:29:25+09:00
2006-06-10T22:46:31+09:00
YuyusInstitut
ぬいぐるみ
先月入手した牛さんです。Karl社というところの1970年代頃の製品ということです。ドイツ ベルリンからやってきました。
体長7.5cmとごくちいさな牛。おそらくはデッドストック品だったのでしょう、とてもきれいな状態です。茶白牛もいましたが、黒白の方だけ購入しました。
素材は‥‥?しっかりと堅くてやや重みがあり、表面は粗く起毛しています。説明には「紙のコンポジション」とありました。]]>
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